♯1 To be or Not to be

―70%否定論―




少々オーバーな表現になるが、この凡庸で普遍的な世の中において、幽霊、怪談、怪奇現象、超常現象、心霊スポットは私の心の奥底深くにある本能にも似た何かを駆り立てるには十分過ぎる程に素敵な人生のスパイスである。

死んだ人の彷徨える魂(実在するか否かは意見が分かれるところだが)や人の死んだ場所が何故好きなのかと問われても返答に困るが、直接それらが好きと言う訳ではないと思う。上手く表現できないが、その存在が未だ、否おそらく永遠に解き明かされる事の無い物への好奇心なのだと思う。つまりは、それほどに本能に根差したものなのだろう。

信じる信じない、現実か錯覚なのかという話はひとまず置いておいて、私はこれまでに何度となく心霊体験らしきものに遭遇している。
何度かのそれらの体験の大半は必ずといって良いほど友人と一緒に遭遇しているので、まぁ集団催眠でもない限り目の錯覚ではないと思う。

それなのに…
私はどちらかというと7:3の割合でこれらの存在を信じていない。心霊サイトの管理人がこんなことを言ってしまうと身も蓋も無いのだが…
だからといってO槻教授ではないが「科学こそが総てだ!」的なことをのたまい、目に見えないもの科学的に説明出来ないものを頭から否定するつもりは毛頭無い。
ただ、やはり両手放しで信じる事は出来ないというのが正直なところだ。
言うなれば、(身勝手なのだろうが)否定する根拠も肯定する根拠も見出せなくて、自分の中で納得の出来る答が出せない、だから自分なりに手探りで答えを探しているのだと思う。
しかし、これらの存在の有無が明確になってしまえばきっと私のこれら不可解で奇妙なものに対する熱も冷めてしまうのだと思う…






| もどりませう |