♯6 Unsolved

―未 解 決―




そう、総てが“Unsolved”(未解決)である…
心霊スポットにつきものの「ここで自殺した人がいる」とか「一家心中があった」という話は、非常に曖昧で、裏付けが取り難いものである。
事件なり事故なりがあった時代も、亡くなった方の名前も性別も年齢も曖昧なのに、死に方やそれに至る経緯だけがやたら詳しく伝えられる。それも、決まって凄惨な結末ばかり。
しかし、このように曖昧な情報(風聞)だけを頼りに、事実関係を地域の方に訪ねるほど私の心臓は毛深くない。
それが事実であればあまり話したくは無いだろうし、所謂ウワサであるのなら尚更のこと、その事について尋ねる人間を疎んじるであろう。
それが事実無根のデマであるのならそれを明確に否定するのも心霊系サイトの一つの使命だと思うが、否定する材料さえ与えてもらうチャンスが少ないのも事実である。

噂話が一人歩きをした最たる例が「芦屋ユネスコ会館」である。
詳細な説明は省くが、国際交流と親善を目的としたユネスコ活動の舞台がいつのまにか精神病院もしくは宗教団体の建物にされているのであるから呆れたとしか言いようが無い。

また、一つの例として、何処其処を車で走っていると突然エンジンが停まって動かなくなったという類の話をよく耳にするが、実際現地を訪れるとどう考えても物理的に車両の進入の不可能な山道であったとか、廃屋や石仏、供養塔など有名だけれども、その明確な所在地の不明なものなど、こう言ってしまえば身も蓋もないが、口伝に広がる“都市伝説”のような部分が大半を占めているようにも思える。
総てがそうだとは言わないが…






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