投稿者 : Black Velvet
平成16年(2004)5月8日。 その日、私はS氏と各地の心霊スポットを巡り、最後の目的地明石に向かっていた。 国道2号線を西に向かって車を走らせて、やがてJR朝霧駅を通り過ぎた時の事だった。 S氏が私にこう言った。 「○○さん(私の本名)、僕ねさっきからすごく頭が痛いんですよ…」 そう言われてみれば、私もつい先ほどから突然こめかみの辺りがキンキンと痛み出していた。 「何か気付きません?ほらここ…」 そういってS氏が指差したのは国道2号線にかかる大きな歩道橋だった。 ご記憶の方も多いのではないだろうか… 平成13年(2001)7月21日。夏祭りの夜、この歩道橋で混雑した群衆が将棋倒しとなり、死者11名、負傷者247人を出す大事故が起こった現場だった。 事故の事を覚えていたS氏だけでなく、S氏に言われるまでその事を忘れていた私までもが、同時に歩道橋に差し掛かったとたんに突然の頭痛に襲われた。 不思議なことにその数分後、私の頭痛は消えていた。 帰宅後、S氏から次のようなメールがきた。
(前略)
正直何かよくわかりません。とりあえず、全身に塩は振ったのですが、体が鉛のように重くてだるくて・・・
なんとか回復!!しかし、昨日やはり妙な体験をしました。珍しくFMを聴いていたんですが、何かザーザー雑音が入ってなかなか聴けなかったんです。ラジオに近づくとピタッと雑音が無くなるのですが・・・
あの時二人が同時に突然の頭痛に見舞われた事といい、やはり、あの歩道橋を意識したS氏に“何か”が付いて来てしまったのだろうかと今も不思議に思っている。 |