同行二人?

投稿者 : Black Velvet


平成30年(2018)1月12日14時過ぎ。

冬の寒い日。所用で出掛けた帰りに妻とD寺に立ち寄った。
D寺は法道仙人の開基と伝え、古来より多くの人々の信仰の対象となっている古刹である。

駐車場に車を停め、山門へと続く一本道を二人で歩く。
人里離れた山間に在り、平日ということもあってか、静寂に包まれた古刹では鳥の声と後ろを歩いてくる人の足音ぐらいしか聞こえない。
歩くこと数分、山門の前に着く。
何気なく振り返ると、そこには誰も居ない…
特に気にもしていなかったのでその足音が何処から付いて来ていたのかは分からないが、そこそこの距離を私たちの後ろを等間隔で付いて来ていたように思う。
平日の人里離れた山間のお寺とはいえ、人が居ても何ら不思議ではないので近隣の方かお寺に参拝に来られた方だろう程度にしか思っていなかったのだ。
駐車場から山門までは見通しの良い川沿いの一本道なので後ろに人がいれば振り返れば見えるはずなのだが…
その足音は妻もはっきりと聞いていた。
一体あの足音は何だったのだろう。

そして、こんなことがあった。
境内に小さな池があり、この池の水は季節によっては水の色が変わるという話がある。
妻がスマホでその池を撮影しようとした所、何も無い水面の特定の場所にだけ顔認識システムが反応するのだ。
その話を聞いた私も自分のスマホでそこ(顔認識システムが反応する辺り)を撮影しようとすると、確かに同じ辺りで反応する。
水面は凪いでおり、また水深がそれほどある訳ではないが水底に沈んだ落葉や枯枝がはっきり見えるような感じでもない。
カメラは何に反応していたのだろう。

※注
「同行二人」(どうぎょうににん)の本来の意味は、西国巡礼をする人などがいつも弘法大師と一緒に巡礼をしているという意味で笠に書きつける語。弘法大師と常にともにあるという意。
ここでは、私たちの他にこの世の者に有らざる存在が同行していたのだろうか?という意味合いを込めてこのタイトルとした。






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