餓 鬼

投稿者 : Black Velvet

平成15年(2003)7月10日(厳密には11日深夜)。
それは、スポット探訪の頼もしきパートナーS氏と共に心霊スポットとして有名な通称「武家屋敷」(兵庫県加古川市)に行った日の夜の事である。

夢だったのか、幻だったのか… 今ひとつはっきりとしないのだが、あの時の恐怖と切迫感は今も覚えている。
深夜としか覚えていない。眠っていると足元の方から、布団に覆い被さるようにして3匹(3体?)の黒い影が這いずるようにして私に向かって迫ってくる。
体を動かそうとしても、声を出そうとしても金縛りにあったようになって身動ぎひとつできない。それなのに意識(視覚?)だけは妙にはっきりとしていて、足元から這い上がってくるそれら3匹の姿がぼんやりとと見えてくる。
次第に鮮明になるそれらの姿は、「地獄絵図」に描かれた餓鬼のようでもあり、またミイラ、或いは和風ゾンビ(というのも変だが)のようで、落ち窪んだ目に骨と皮だけの顔と体が強烈に印象に残っている。
それらは、身動きの出来ない私の上に覆い被さるようにして這い上がり、のしかかってくる…
苦しい…
その後の事は覚えていない…

どれだけの時間が過ぎたのだろう、気がつけば何事も無かったように朝になっていた。






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