階 段

ご投稿 : 友人 K

今から15~16年前(1995~1996)の話。
私(Black Velvet)の友人Kが女友達と赤穂(赤穂市)だったか的形(姫路市)だったかの海岸まで夜のドライブに出掛けた時の事だった。
夏ともなれば海水浴客やBBQで賑わう海岸も夜ともなれば静かで、その日、辺りには誰も居なかった。

二人きりの海岸、月明かりが海を照らし、聞こえてくるのは波音だけ。

ところが、そんなロマンティックな雰囲気を一気に打ち破る様に、一緒に居た女友達がこう言った。
「そこに(この世の人じゃない)誰か居る。」
彼女は駐車場傍の階段を指差してKにそう訴えかける。
生憎、Kには何も見えないのだが、彼女はそういったものが見える体質らしくはっきりと見えているらしい。
あまりの彼女の怯え様に早々にKはそこを後にしたという。

Kの曰く、その階段は海岸から背後の高くなった場所へと続いており、その先が道路か何かに繋がっているのか、或いは神社か何かがあるのかと思ったが、自分が置かれている状況を鑑みるに敢えてその(階段の)向こうに何があるのかは確かめなかったという。






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