切り通し
(「先導する怪光」 改題)

投稿者 : Black Velvet


はっきりとした日時は忘れたのだが、平成13年(2001)の終り頃か同14年(2002)の初旬の事だったと思う。
遊びに出かけた帰り、県道22号線(神戸三木線)を西から東に向かって車を走らせていた。
押部谷郵便局を過ぎて少し行くと、小さな雑木林を切り通して道をつけた場所がある。道の両側に雑木が生い茂り、そこだけ昼でも薄暗く、雑木林の中には古い小さな墓地などもあり、そこだけ何か違った空間のような空気を放っている。
その切り通しに差し掛かったぐらいだったと思う、突然目の前の路面にバレーボールほどの大きさの光が現れた。
それは光の球ではなく、上空からサーチライトで路面を照らしているような感じだった。車のすぐ前の路面のそこだけが異様に明るく光っている。
その光は私の車のヘッドライトが路面を照らしているにも関わらず、それ以上にはっきりと強く光っている。さらに、その光は私の車の前を一定の距離を保ちながら全く同じ速度で先導するように移動している。
大型のバイクでも後ろにいるのかとも思ったが、横にも後ろにもバイクどころか原付一台いない。たとえ後方に何らかの光源があったとしても、上空から垂直に照らしているようには見えないと思う。
上空をヘリコプターが飛んでいるような音も聞こえなかったし、当時ドローンは今ほど一般には普及していなかった。
(ドローンが一般人でも容易に入手できるようになったのは2010年のことである。)
不可解ではあるが特に害がある訳で無く、車を停めて確認するほどの道幅も無いことから気にはなったがそのまま走っていた。
切り通しを抜けた途端、突然その光は消えた。





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