北海道 網走刑務所の墓地を無断撮影


東京放送(TBS)が北海道網走市の網走刑務所敷地内にある受刑者の墓地を無許可で立ち入り撮影。バラエティー番組(道内ではHBC)で放送したことから、同刑務所は17日、「管理に支障をきたす」とTBSに電話で抗議するという事が起った。

問題となった番組は、平成13年(2001)8月8日午後7時から放送された「超オフレコ!」。サブタイトルは「助けて!幽霊に遭遇だ 背すじゾクゾクスペシャル」。
内容は、網走の心霊スポットとして、呪いの墓を探し出すというものであった。
問題の墓地は網走刑務所の山林内にあり、引き取り手のない受刑者らの遺体が埋葬されている。墓地に通ずる山林の入り口には「入林禁止」の看板があり、鎖を張って入れないようにしてある。
その周辺では、受刑者が農作業や清掃作業などを行っている行刑施設なので、全てにおいて撮影等の許可が必要であるにもかかわらず、TV局側はそれを無視して進入、撮影、そして放映したのである。
さらには、ご丁寧に「霊能者も未だかつて探し当てることができなかった」等のナレーションが入り、同じ道を何度も行き来してなかなか墓地にたどり着けないという演出までしていた。

結果、同刑務所では「管理敷地内なので勝手に入って撮影したことは問題。事前に目的や内容などを協議するのが筋」と電話で抗議した。
TBS広報部は「制作会社に事情聴取して事実だと確認した」と非を認め、陳謝したうえで「許可が必要という認識がなかった。20日に番組責任者が現地に出向き、改めて謝りたい」(曽木健・TBS広報部長)と述べた。
しかし、TBS広報部は、一般の人が立ち入れない区域を心霊スポットとして紹介したこと自体に関しては「スタッフがインターネットで情報を入手した。ヤラセということはない」と話している。



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