今を遡ること15年ほど前の平成16年(2004年)4月、ネットの掲示板に「福田川の(JR)高架下」で、えも言えぬ恐怖感に襲われたという書き込みがあった。
ご投稿者の話によると
2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)オカルト板の「兵庫県の心霊スポット」より
897 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/04/07 21:01 ID:YJl4QcOs
垂水の厚生年金会館(駅の南東・海岸沿いにある建物)から向かいの
横断歩道渡るとJRの高架があるけど、あそこの高架下、異常にやばい空気を
感じるんだけど、何か事故でもあったのかな?地元の方ご存じないですか
先日あの高架下を通った時、鳥肌どころじゃない、全身の毛が逆立つような
感覚に襲われたんで、これはただ事ではないなと感じました。
自分に何かが乗り移ってくるようなすごい恐怖感だった。あんな経験は初めて。
(引用元:2ちゃんねる オカルト板 「兵庫県の心霊スポット」. https://hobby4.5ch.net/test/read.cgi/occult/1060099737/)
場所は、神戸市垂水区の福田川に架かるJR神戸線の福田川橋梁の高架下。
先の書き込みに対して、「空気が重い」「車で通るだけで寒気がする」といった声がある反面、特に何か因縁めいた話というのは聞いたことがないという声が多かった。
随分と以前の話になるが、私自身垂水区に住んでいたことがあった。その当時はこの辺りで何か事件や事故があったという話は聞かなかった。また、ここの比較的近所に友人がいたが、彼らに聞いても特にそれらしい話は聞いたことがないと言っていた。
人によっては、周辺に人権問題に絡む土地もあることから(=人権問題に絡む土地が川の傍に多いことから)それが(霊的な因縁として?)何か関係しているのではないかといった話があったり、霊は水辺に集まりやすいという話と関係があるのか、川沿いや海岸沿いの道を通ると霊に憑かれやすいといった話もあり、あるいはこれらの影響ではないかと考える向きもある。
一方、国道2号線から福田川橋梁に向かおうとする(名谷方面に北上する)時、車の場合、鋭角に左折することとなり、この時の横G(横加速度)のせいで身体に変化が生じたように感じるのではないかという意見もあった。
関係が有るのか無いのかは分からないが、この辺りで中年男性が若者に刺され死亡するという事件があったという(2004年以前、詳細不明)。
加えて、参考までに書いておくと、平成25年(2013)4月頃、福田川の辺り(詳細不明)で警察が鑑識(指紋採取)を行っていたという。平成27年(2015)7月28日、福田川の辺り(詳細不明)に消防車、救急車、ダイバーが出動していたという(水難事故か?)。
何かただならぬ空気が漂っている(と言われる)が、特にそれを傍証するような事実は確認できなかった。
何でもかんでも心霊スポットにするつもりはないが、例えばの話、怪奇現象が起こる、霊が目撃される、けれど特にそこに心霊スポットと成り得る要素(事件事故、因縁など)は存在しない。それは人知の及ばない領域の話なのかも知れない。
これもまた心霊スポットたる所以なのかもしれない。
参考までに書くと、明治21年(1888)11月1日、山陽鉄道(現 JR)兵庫 - 明石間が開通。大正6年(1917)4月12日、兵庫電気軌道(現 山陽電鉄)兵庫 - 明石間が開通。各橋梁の供用開始はこの時期と思われる。
昭和の三大水害(阪神大水害(昭和13年)、昭和36年水害、昭和42年水害)では、福田川の氾濫により福田川橋梁も被害を受けている。
昭和13年(1938)7月3日から5日に発生した阪神大水害では、神戸市内だけで死者、行方不明者616人、家屋倒壊流失5054戸という甚大な被害を記録。同7月5日に発生した土石流によりJR山陽本線福田川橋梁の神戸方橋台の石垣が崩壊した。
昭和36年(1961)6月24日から27日に発生した集中豪雨(昭和36年水害、昭和36年梅雨前線豪雨)では、神戸市内だけで死者32人、行方不明9人、家屋倒壊流失106戸という甚大な被害を記録。この時、福田川の氾濫により山陽電鉄の鉄橋橋脚が流失寸前まで崩壊、山陽電鉄は約半月間不通となった。
参考データ |
橋 り ょ う 名 | 福田川橋りょう |
位 置 | 神戸起点12K718M |
支 間 | 19M20 × 3連 |
路 線 名 | JR山陽本線(JR神戸線) |
交差する道路・河川 | 兵庫県道488号長坂垂水線・福田川 |
塗 装 年 月 | 2000年6月 |
塗 装 回 数 | 3回塗 |
塗装種別及塗料名 | 下塗 厚膜型変性エポキシ樹脂系塗料 |
〃 | 中塗 厚膜型変性エポキシ樹脂系塗料 |
塗装種別及塗料名 | 上塗 厚膜型変性エポキシ樹脂系塗料上塗 |
塗料メーカー | 日本ペイント株式会社 |
施 工 者 | 建設塗装工業株式会社 |
2022/06/24 参考データを追加。
2022/06/28 一部加筆。
※おことわり
(1) 本記事の内容は“ミステリースポット”の紹介として掲載をしているものであり、特定の地域、人物ならびに、習慣、風習等の名誉棄損、誹謗中傷、揶揄等ならびに業務の妨害等を目的としたものではないことをご承知おきください。