お化け屋敷

お化け屋敷
かつて兵庫県川西市に「お化け屋敷」と呼ばれる大きな廃屋があった。
午後5時過ぎにその廃屋の前を通りかかると頭上から包丁が降ってくるという噂があった。
さすがに実際包丁が降って来るとは思っていないが、奇妙な噂の現場をこの目で見たく噂の廃屋へと向かった。

そこは法泉寺というお寺の傍にあり、雑木に囲まれた中に大きな鉄製の門扉が見えた。
子供たちが入って遊ぶからだろうか、門扉には「あぶない!マムシ」とマムシの絵が描かれた看板が取り付けられている。
残念ながら肝心の建物は解体撤去されたらしく、庭石のようなものを残すだけで全くの更地になっていた。一面に落ち葉が積もり、かなり以前に建物が解体撤去された事が伺えた。

何故この廃屋には他の心霊スポットでは聞いたことが無いような包丁が頭上から降って来るといった話があるのだろうか。
ここからは私の想像になるのだが、先ほどのマムシ注意の看板からも伺えるように、マムシに限らず諸々の危険もあり、子供が入って遊ばない様にするためにこの様な作られたのではないかというものである。
更に、想像をたくましくするならば、この廃屋が法泉寺というお寺に隣接しているからではないかと考えた。
冗談のような考察だが、「法泉寺」という名前は、「法善寺」という語感と良く似ている。つまり、演歌の『月の法善寺横丁』の「包丁一本」という一節から包丁をイメージさせた、或いは誰かがそんな冗談を思いついたのではないだろうか?
冗談のような事を真剣に考察しているが、噂などはこの程度の事から広がってゆくものなのだと思う。


2021/12/02 追記
解体整地され、現在は住宅地となっている。






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