日本人形

日本人形があったと思われる雑木林
ある住宅街の外れ、雑木林の中に隠れるように神社がある。私が見落としていたのかも知れないが、鳥居や扁額らしきものが無かったことから、当初仏堂とばかり思っていた。後日、お世話になっているNightmare様よりそこはK神社と言い、詳しい事は分からないが、寛文2年(1662)の創建で、白山彦神を祀る神社だと教えて頂いた。

この神社が鎮座する雑木林の中には日本人形が置かれていて、それが何年もその放置されたままだという。
誰かの悪戯なのか、或いは何かのまじないの様なものなのか、誰がどのような目的でここに日本人形を置いたのだろう。
古来より、日本には「形代」(かたしろ)、或いは「人形、人型」(ひとがた)と呼ばれる身代わり信仰がある。これは、葉、紙などで作った人間の形をした依り代(よりしろ、神霊が依り憑く対象物)に人が背負う穢れや災厄を移し、海や川に流したり、お焚き上げしたりしてお祓いすることにより身代わりとなってもらうというものである。今日見られる雛人形も、その起源は穢れや災厄を人の代わりに受けてくれる人形を川へ流す「流しびな」がその起源と言われている。
この日本人形も或いは誰かの災厄を背負って置かれたのだろうか。

この話を聞いたのが今から10年以上前だっただろうか。探してみたが、数十年が経った今(令和2年(2020))、さすがにそれらしいものは見当たらなかった。






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