狐神社

狐の置物
兵庫県のY町の住宅街の少しはずれに通称“狐神社”と呼ばれる神社が有る。建立年代は定かではないが、明治6年(1873)8月に村社に列せられている。
祭神は天津彦根命。雑木林に囲まれた石段を上ってゆくと、そう広くはない境内へと出る。
数年前、この近くで火事があり死者が出るという事故があった。以来、この神社の辺りでは幽霊を見たとか火の玉を見たといった話が相次ぐようになった。
そんな奇妙な話が囁かれるこの神社の境内には、他にもいわくつきの物がある。
一つは狐の置物(お稲荷様)、もう一つはシャチホコ(鯱瓦)である。
社殿の少し手前右手にはコンクリートで作られた台があり、シャチホコ(鯱瓦)はその上に軒瓦の欠損した物と共に雑然と並べられている。
シャチホコ 社殿の軒瓦と比べてみるのだが、シャチホコはおろか同じような軒瓦は見られず、社殿の瓦の葺き替えの時の物なのか、何処か別の所から持ってきた物なのかも定かではない。
シャチホコには、「神崎郡大山村」(注1.)や「高村亀次」等の文字が見受けられるが、年代などは見受けられなかった。
そして、社殿左手に石積みの塚の様な物があり、そうの上に狐の置物(お稲荷様)が置かれている。地元の人の話では、これら(シャチホコ、狐の置物)に触れるとタタリがあるといわれ、決して触れてはならないと言われている。

注1. 現在の兵庫県神崎郡神河町中部。昭和30年(1955)3月31日、同郡越知谷村、粟賀村と合併し神崎町となり廃村。






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