明治橋高架
(兵庫トンネル、暴ヤントンネル)

明治橋アンダーパス
兵庫県神戸市内にある国道2号線の跨線橋、明治橋の高架下通路(通称 兵庫トンネル、暴ヤン(=暴走族)トンネル)の天井には二人乗りのバイクの形をしたシミがはっきりと残っている。
神戸市内では有名な話なので、ご存知の方も居られるのではないだろうか。
この不気味なシミにはこんな話がある。

人によって話は多少違ってくるのだが、大筋は次のようなものだ。
いつの頃の事かは定かではないが、19歳の暴走族の少年とその彼女がバイク(原付ともいう)に二人乗りをしていて、警察に追われ逃げる途中運転を誤ってこのトンネルの側壁に激突。バイクは炎上し乗っていた二人も亡くなった。
事故が起こってから間もなくの事だった、二人が亡くなったこの場所の天井にバイクに乗った二人の姿をしたシミがくっきりと浮かび上がった。
この時、運転していた少年は市内のK中学(現在は統合されて無い)の38期生だったという具体的な話もあるが、K中学の38期生で19歳の時に事故に遭ったとすると、昭和64年または平成元年(1989)の出来事ということになる。
しかし、この天井のシミの話を私が友人から聞いたのが昭和61年(1986)頃で、それよりかなり以前からこのシミは存在していたらしいので、K中学の38期生という話には矛盾が生じてくる。
高架内壁はこれまでに4回塗装されたが、そのシミは何度でも浮き上がってくるのだという。市の職員がこのシミを消そうと試みたことがあるという話があるが、明治橋の所管は国土交通省近畿地方整備局であり、市の職員がシミを消そうとしたという話には疑問が残る。

高架下天井に残る不気味なシミ その他にも、このトンネルは(東から西に向かって進むと)国道2号線の側道に対し直角に右に折れるような構造になっているため、昔、暴走族たちが度胸試しにこのトンネルに入る右コーナーをどれだけギリギリの速度でクリアできるかを競ってっていて、ハンドル操作を誤った運転手が同乗者諸共このトンネルの側壁に激突し亡くなったという話や、ツーリング中のカップルが突然降り出した雨を避けるためにこのトンネルに入っていったところを、対向車にはねられ二人とも亡くなったという話もある。そのせいなのか、以来、雨の日になるとここではよく幽霊が目撃されるようになったともいう。
また、高架を抜けた南西にあるカーブミラーには事故で亡くなった女性(後部座席に乗っていた女性)の姿が映るという話もある。
更に、ここではバイク事故で亡くなった人の霊に憑かれることもあるという。真偽のほども典拠も定かではないが、ある吉本芸人(氏名不詳)がここで亡くなった人の霊に憑かれたという話もあるらしい。

そのトンネルを訪れてみると中はラクガキだらけで、その中程の東の天井に確かにバイクに二人乗りをしたようなシミがはっきりと見える。見ようによっては、ハンドルとバックミラーまであるようにも思える。
生憎、事故の事実を確認することは出来なかったのだが、排気ガスで黒くすすけたトンネルの天井はコンクリートの打ちっ放しのままで、塗り直したような形跡はみられなかった。

参考データ
跨線橋名明治橋
路 線 名国道2号
建設年次1960年
橋 長27.2m
幅 員30.6m
管理者名近畿地方整備局
行政区域県名:兵庫県、市町名:神戸市
関係する鉄道事業者JR西日本
(「資料1-2 跨線橋の点検結果及び修繕状況について」 国土交通省資料より)


2005/05/06 バーナード様からのご寄稿を元に加筆再編集。



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