兵庫県道23号三木宍粟線を加西市の中心部に向って車を走らせると、道を挟むように広がる水正池(みずまさいけ)が見えてくる。バスフィッシングやバードウォッチングを楽しむ人の間では知られた池らしく、休日ともなれば池の周辺にバス釣りに来たと思われる車がよく停まっているのを見かける。
県道に面した池の端には「水正池改修記念碑」が建っている。県道を通る車が深夜にこの石碑の傍に立つ老婆の幽霊を幾度となく目撃しているという。
確証は得られなかったのだが、聞いた話を総合すると、今から十数年前(詳細不明)に一人の老婆がこの池に身を投げて亡くなった。数日後、遺体は発見され池から引き上げられたのだが、この時老婆がいつもついていた杖だけが見つからなかったという。
その思いが今も残っており、老婆は池の傍らに佇むのだという。
余談だが、加西市は国内最南端のコハクチョウ越冬地の一つで、毎年11月末になるとこの水正池にもコハクチョウが飛来し、翌年の3月頃までその姿を見る事が出来る。
参考データ |
国コード | 282200303 |
兵庫県ID | 22010131 |
築造年代 | 不明 |
型 式 | 均一型 / 谷池 |
天 端 幅 | 4.5m |
堤 高 | 5.1m |
堤 頂 長 | 884m |
総貯水量 | 190000m3 |
満水面積 | 0.1ha |
(参考:『兵庫県「ため池の保全等に関する条例」』、『兵庫県「ため池データベース」』、「全国農業用ため池マップ」)