湊菊公園

湊菊公園
新湊川商店街の入口の右手に湊菊(みなぎく)公園がある。
公園の名前は湊川町と菊水町からそれぞれ一文字を取って付けられたものだと思う。特に遊具などは無く、植栽とベンチがあるだけの小さな公園だ。
商店街での買い物帰りの人や近所の人が憩う何処にでもある様な普通の公園だが、深夜、この公園には子供の幽霊が出るという噂がある。幽霊に後をつけられたという話もあるらしい。
私なりに調べてみたが、何故この公園に子供の幽霊が出るのかについては分からなかった。

公園の東の角に「白菊稲荷大神」という小さなお社があり、傍には中央に「競勇磐」と刻まれた石がある。力試しに用いられた力石(ちからいし)と思われる。下部が地中に埋まっているので見えている文字がすべてなのか続きがあるのかは定かではないが、「競勇磐」の文字を挟んで、右に「弘化二巳年(1846) 匠濱」、左に「市三郎持」と刻まれている。
力石を用いた力試しは江戸時代から明治時代にかけて盛んに行われていたといい、各地に様々な名前でこの力石が残されている。Wikipediaによると「持ち上げた人の名と年月日を記念に刻んだものもある。」とある。幕末時代、匠濱(地名と思われる)の市三郎という人がこの大きな石を持ち上げたのだろう。
子供の幽霊の話はどこへやら、平日の午後、誰もいない公園でぼんやりとそんなことを考えていた。
(画像右端、花壇のところに見えている石が競勇磐)



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