これはどこの学校にもありがちな“学校の怪談”といった類の話である。
T中学校では、「T中の七不思議」という有名な話があり、代々先輩から後輩たちに語り継がれていた。 しかし、七不思議と言うわりには、七つ全部を知っている者はいないというそれ自体が不思議な話だった。 それは七不思議全てを知ってしまうと死んでしまうという噂があり、人から人に伝わる間にいつしか七番目の不思議が分からなくなってしまった様だ。
ある日のこと、T中学校の放送部がその七不思議について特集を組むこととなり、放送部の部員がその七不思議を七つ調べるため学校中の生徒に訊いて回ってみた。しかし、噂どおり七つ全部を知っている生徒はいなかった。それでも聞き込みをしていると、六つしかない七不思議の内容は人によって異なり、最終的にそれらを総合すると足りない部分を補い合って、丁度七つ全てが明らかとなった。更に、八つ目の不思議も出てきた。
2017/05/15 追記 T中学OGのA様より、「私がいたころに聞いた話と同じもの、似ているものもあれば、違うものもあるので(中略)メールさせて頂きました」と、七不思議について次のような情報を頂いた。 以下に、A様から教えて頂いた前述の七不思議には登場しなかった七不思議のいくつかを紹介する。
・ 夜、体育館の窓を上半身だけの男が覗いている。(体育館は3階にあり外から人が覗くことは不可能。)
※おことわり |