いつ頃の事か定かではないが、兵庫県のS町にある体育館の駐車場で焼身自殺があり、今もその影(焼けた跡ともいう)が焼き付いているいう話を聞いた私は、雨の振る中S町にあるその体育館を訪れた。
その体育館はメインの道路から少し外れた田んぼの中にぽつんと建っていた。私の勝手な所感なのだが、体育館にしてはこじんまりとした造りで、大きな駐車場を備えているわりには体育館へ向う道の幅が狭く、車一台がやっとといった感じで、公共の施設にしてはなんとも不思議に思えた。
問題の駐車場へと向う。
祝日という事もあってか広い駐車場には一台の車も停まっていなかった。これ幸いと一人傘を差して駐車場を探してみるが、一向にそれらしいものは見当たらない。
「もし私だったら一番奥まった所を選ぶだろうな…」
つまらない事を真剣に考えつつ、駐車場の一番奥まった所へ行ってみる。そこには、「十字架天使」というラクガキがあるばかり。夜は若者の溜まり場になっているのかも知れない。
何度となく駐車場の中を行ったり来たりを繰り返す。
「きっと、周囲から見れば限りなく不審な人間に見えるんだろうな…」
諦めに似た気持ちでそんな事を考えながら歩いていると、駐車場の中ほど、体育館よりにある不思議な形のシミ(?)が目に付いた。
果たしてそれが言われていた焼身自殺者の痕なのか否かを確かめるには至らなかったのだが、(写真では判り難いかも知れないが)雨に濡れたアスファルトには、はっきりと人のような姿が現れていた。
ただのシミなのか、或いは駐車場という事を鑑みれば車のオイルのシミかとも思える。しかし、その大きさは丁度人間ほどであった。
今回も残念ながら事実の確認までには至らないまま、体育館を後にした。
※おことわり (2024/09/15 追記編集)
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