牛の頭

牛の頭の浮き出た墓石 ある墓地の墓石に牛の頭(顔)が浮き出しているという話を聞いて訪ねてみることにした。
その墓石は大きな霊園の中にあり、緑泥片岩のような濃緑色の自然石で作られた墓石だった。
一般の方の墓石なのでこれ以上の詳述は避けるが、なるほど、墓石正面の地面から少し上の所に牛の頭のような模様が見える。見様によっては真っ直ぐに伸びた2本の角と目もある。

牛の頭というものは何か不思議な力でもあると信じられていたのだろうか、古くは牛頭天王(=素盞嗚命とされる)から地獄の牛頭(ごず)や西洋のミノタウロス、果ては数年前に話題になった都市伝説「牛女」に至るまで、人身牛頭というモチーフは古今東西を問わず扱われている。しかも、その扱いにいたっては、牛頭天王は神、牛頭は獄卒(地獄の鬼)、ミノタウロス、牛女は怪物と多岐にわたる。
その様な事を考えると、この墓石とて曰く因縁を付会しようと思えば出来ないことも無いのだろうが、幸か不幸かそのような話は何も聞かなかった。
「墓石に牛の頭が浮き出している」という響きのもつ奇怪なイメージと、比較的鮮明に見えることから一部では話題になったようだ。

こう言ってしまえば身も蓋も無いが、恐らくは自然の造型と人間の認識パターン(シミュラクラ現象の様なもの)が相俟って生まれたのだろう。






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