赤 門

―もう駄目~様からのご投稿―




深夜友人と3人で夜景を観に行き、そのまま軽くツーリングをしてました。
暫く走ったあと、友人の一人が「俺ションベンして来るわ」と脇にのびる林道の手前にバイクを止めて林道の奥に入って行った。
まあ私がいるので気を使ってくれて見えない所まで行ってくれたんですが、10分経っても戻って来ないんです。更に10分…
崖でもあって落ちたのかな?と縁起でもないことを考えてしまいもう一人の友人と彼を探しに林道に入りました。
当時山を走る事が多かったのでウェストバックには常に小型の懐中電灯を持っていたので、その明かりを頼りに彼を探しました。

何分歩いただろう?もう息があがって汗だくになる程歩き来た道も分からなくなった頃、林道の脇のへたり込んだ彼を見つけました。でも横に何かいる…
虚ろな顔をしてへたり込んでいる彼の横に居る者を見た時の驚きと恐怖…それは真っ赤でプヨプヨした見た目で、顔が無い。何処かの土産で貰った「さるぼぼ(注1.)?」に似ている。
その時彼が私の方を見た。泣いていた。
突然彼は立ち上がり更に奥へと走りだした。

慌てて追いかけたけど、見失ってしまいました。
見つけて連れ戻さないと大変な事になる!と必死で追いかけ彼の方にライトを向けながら走りました。

暫く奇妙な鬼ごっこは続きもう自分達がどこにいるかも分からない程走った時、突然視界が開け目の前に道路とその向こうに赤い門が見えた。
と同時に彼は門の前で倒れていた。
慌てて駆けつけ彼の体を揺さぶり無事の確認をしていると、門の向こうから物凄い轟音と共に、さっきの奴が飛んで来たんです。私達の間を通り抜けた後森の奥へと消えました。
私は物凄い頭痛と吐き気に襲われ動けなくなった。

少しマシになった頃、友人も目を覚ましたので、3人で警戒しながらバイクまで戻りました。
何とも言い難い圧迫感の中2時間弱歩いてやっと元の場所に辿り着き、バイクに乗る前に彼に「何があったん?」と聞くと「分からん…」と何も覚えて無い様子でした。

その後無事家に帰り着いて気付いたのですが、あいつが通り抜けた左側の首から肩にかけてネバネバした透明のものがべったりと付いていました。

その後、3人は体調の不良や不幸に見舞われました。

注1. さるぼぼ
岐阜県飛騨地方で昔から作られる人形。前身真っ赤で目、鼻、口は無く、黒い頭巾と黒い腹掛け姿が一般的。
飛騨弁で赤ちゃんのことを「ぼぼ」と言い、「さるぼぼ」は「猿の赤ん坊」の意。






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