廃トンネル
(京都縦貫道 八木西7高架)

京都縦貫道 八木西7高架
JR園部駅の北東、園部川を越えた所に葬儀場がある。
葬儀場の裏山に山の中に続く行き止まりの道がり、その手前にある廃トンネルに幽霊が出るという。

車一台分程の道を駅の方から山の方に向かって進むと通称「廃トンネル」がある。
廃トンネルと呼ばれているようだが、正確には南北に走る京都縦貫道の高架で、長さは10数メートル程。高架を抜けるとすぐに丁字路になっていて、それぞれ左右に京都縦貫道に沿うように僅かに道が伸びている。
丁字路の右側は10数メートル程で行き止まりになり、不法投棄と思われるゴミが散乱している。左側はすぐに路地程度の細い道となり、法面に沿うようにして京都縦貫道と並走している。
ここを訪れた時(令和2年2月)、京都縦貫道すぐ横の法面の整備工事を行っていた。
使われなくなったトンネルというよりは一般の供用を前提としない京都縦貫道のメンテナンス用の道路と思われる。

ここを訪れたのが日没直前ということもあり、周囲は薄暗く、街灯も無い。闇と静寂とに包まれた高架下をスマホのライトだけを頼りに一人で歩いていると、誰かが後ろから付いて来ているような気がして、何度となく振り返る。無論、私以外誰も居るはずなどないのだが…
高架を抜け、沢水で濡れた雑木林の中の一本道を下りて行った。

車へと戻る道すがら一つの疑問が生じた。
幽霊が出るという噂があるのだから見た人がいるのだろう、確かに夜に訪れると何とも言えない気味の悪さはある。しかし、釈然としないのは、誰が、何の目的でわざわざ夜にこんな行き止まりに来たのかということだ。
噂の真偽の程は不明だが、穿った考え方をすれば何か人に見られると不都合があるため(不法投棄或いはカーSEX等々…)人を寄せ付けない様にデマを流したのかとも思った。しかし、逆に考えれば、私の様などこかおかしい人間か肝試しに来るモノ好きを呼び寄せる結果にもなり兼ねない。
納得のいく結論を見出せないまま帰路についた。

2020/11/06 追記
廃トンネルのある山の麓にある葬儀場の前の道では、夜間、車で走っていると歩行者の姿が見えたので慌ててブレーキを踏んだところ、歩行者の姿はどこにも無かったという話がある。



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