「ああ、また死す」で書いた事と重複するが、特に、朝霧、舞子界隈の踏切は危険な箇所が多く、周辺の小学校等ではJR神戸線、山陽電鉄の線路より南側(海側)に行くことを禁止している(していた?)学校もあるという話を聞いた。
山田川西踏切(踏切全体(JR西日本管轄)としての名称は西川下踏切、JR神戸線の南側を並走する山陽電鉄の踏切部の名称は「山田川西踏切」)は、山陽電鉄西舞子駅の西300メートルほどに位置し、JR神戸線と山陽電鉄の複々線をまとめてひとつの踏切として機能している。
線路と交差する市道舞子40号線は、北からJR神戸線と山陽電鉄の複々線を渡り国道2号線に出るのだが、国道2線側の待機スペースは幅1.2メートル程しかなく、自転車で待機する時は自転車を横に向けなければ目の前の国道にはみ出してしまうほどである。電車通過時は遮断桿が背後すれすれに降りてきて、目の前は車が結構なスピードで走って行く。加えて線路が国道より一段高くなっているため、待機スペースが国道に向かって傾斜になっている。
山陽電鉄によると平成21年(2009)以降、後述する令和7年1月9日の事故発生までに山田川西踏切では1件の死亡事故を含む4件の事故が発生しており、地元では“危険な踏切”として知られていた。踏切の北側、踏切へと続くJR神戸線の高架には「キケン! 小学生はこのふみきりを渡ってはいけません 西まいこ駅の地下道を通りましょう」と書かれた舞子小学校PTAによる大きな看板が立てられており、西舞子駅に設けられた西舞子地下道を利用するよう言われている。
西舞子地下道へ迂回すると10~15分ほどかかるため、この踏切を利用する人も多いという。
令和7年(2025)1月9日、誤って踏切内で待機していた女性二人が電車に撥ねれら亡くなるという事故が発生(詳細は後述)。この事故が全国に報道されると共に、この踏切の危険性が大きく取り上げられることとなった。
この事故の4日前の同月5日8時10分頃にも、同踏切の東600メートルにあるJR神戸線の東田上踏切で西明石発松井山手行き普通電車に女性が撥ねられ死亡する事故が発生している。
以下に主な人身事故を列記する。
| ・【山田川西踏切】(山陽電鉄) |
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平成21年(2009)1月14日午後5時50分頃、阪神大阪梅田発山陽姫路行きの直通特急と人が接触。 |
| ・【西川下踏切】 (JR神戸線) |
平成26年(2014)4月27日7時45分頃、踏切内で男性が西明石発松井山手行き普通電車に撥ねられ死亡。
JR西日本によると、列車の運転士が踏切約100m手前で踏切内に入ってくる男性を見つけ、非常ブレーキをかけたが間に合わなかったという。 |
| ・【西川下踏切】 (JR神戸線) |
| 令和2年(2020)2月20日午後8時半頃、踏切内で姫路発米原行き快速電車に人が撥ねられ死亡。 |
| ・【山田川西踏切】(山陽電鉄) |
令和7年(2025)1月9日午後3時50分頃、踏切内に立っていた中国籍の女性2人が阪急神戸三宮発山陽姫路行きの普通電車に撥ねられ死亡。2人は日本に短期滞在中だった。
電車の運転士によると、「2人は横断歩道の方を向いて、踏切の内側に立っていた」と証言。踏切の両側には遮断機に加え、車の進入を防ぐ複数のポールが設けられており、2人が誤って遮断桿の内側(線路内)に立ち、横断歩道の歩行者用信号が切り替わるのを待っていた可能性があるという。 |
同踏切の危険性については以前より言われていたことであり、地元住民からも事故を危惧する声が何度もあった。
平成29年(2017)1月頃から国道事務所、神戸市、JR、山陽電鉄の4者が合同で話し合いをしているが、踏切の管理はJR西日本だが、踏切内に山陽電車の線路が並走していることもあり、協議はなかなかまとまらず、現在のところ具体的な解決策は見出せていない。
2026/03/13 追記
令和7年(2025)1月に発生した死亡事故の後、国交省や神戸市、兵庫県警などが現地調査を実施。兵庫国道事務所では神戸市などと協力し同年11月から安全対策工事を進めた。
工事では、電車の通過待ち、信号待ちの時に歩行者が待機できる「歩行者だまり」を確保するため、横断歩道を現在地から約13メートル西に移設。踏切と横断歩道の間に幅約1.3メートル、長さ約9メートルのスロープ(勾配約7パーミル(注.1))を設置。工事は当初の予定より約1ヶ月早く終了し、令和8年(2026)2月19日より供用が開始された。
| 注.1 | パーミル : 千分率(‰、per mille)。主に鉄道線路、トンネル、用水路などの勾配を表す。水平距離1000m(1km)当たりの高低(m) を指す。 |
| 1パーミルは、距離1000mで1m上昇(または下降)する。7パーミルは、距離1000mで7m上昇(または下降)する。 |