須磨区と北区の境に沿うように走る岩山東トンネルは全長125メートル、入口の手前からすでに出口が見えているほど短いトンネルだ。
この何処にでも在るような普通のトンネルに、普通ではない奇妙な噂がある。 トンネルまつわる怪談は昔から各地にあり、それは橋やトンネルが異なった世界へと続く場所ということから、古来よりあの世とこの世を繋ぐ場所と考えられていたことに因ると思われる。 岩山東トンネルは、霊感がある人は何かを感じるという。伝聞なので詳しい事や真偽の程はわからないが、ある人が車でこのトンネルを通った時の事、暗闇に包まれ、いくら走っても一向に外に出られない。どれくらい走ったのか定かではないが、真っ暗闇の中を走り続けていたら、いつの間にか交差点の信号(注.1)の前にいたという。 同じ様な現象として、姫路市の「名古山トンネル」にも、いくら走ってもトンネルから抜け出せなかったという話がある。 余談になるが、平成29年(2017)8月6日午前9時5分ごろ、トンネル南側付近の路上で包丁か鎌のような物を持った不審者が目撃される事案が発生している。(兵庫県警察「ひょうご防犯ネット」より)
注.1 トンネルの北側に「ひよどり台南町1丁目交差点」、東南に「風早交差点」があり、これらのいずれかのことではないかと思われる。 |