長 池
(飾西長池)

長 池
姫路市の北西、心霊スポットとして知られた「ホテル満月城」(解体済)の東南に兵庫県で第3位の大きさを誇る長池(貯水量:852000トン、満水面積:26ヘクタール、周囲:2505メートル。甲子園球場の約6倍相当)がある。
この長池が霊道(霊の通り道)となっている影響で、人によってはこの長池からホテル満月城の辺りに来ると悪寒、悪心(吐き気)を催したり、体調が悪くなる人がいるという。また、ホテル満月城で起こる怪奇現象もここが霊道となっている影響からだと言う人もいる。

参考までに長池について少し触れておくと、かつての長池は今のような池の姿はしておらず、葦の生い茂る大きな沼で、水かさも膝までほどしか無かたっという。それを農業用のため池として利用するため村人が池に堤防を築き雨水、地下水を貯めるようにしたのが現在の長池の始まりと言われている。長池という名は、東西に長いその形から付けられたものと思われる。

しかし、池に流れ込む川が無いために常に水不足の状態であった。
大正元年(1912)、この長池の在る西光寺野(姫路市福崎町から同市豊富町に至る約7キロメートルの森林丘陵地帯)一帯の開発が行われ、山を貫通するサイフォン水路、水道橋等の灌がい用施設等の大規模工事が実施され、約340ヘクタールの農地が開かれた。この時、旧長池の南方に在った左衛門池と旧長池をひとつにする大規模な改修工事を実施。四年の歳月を掛けて現在の規模に改修された。
池の底からは旧石器時代の横剥ぎ形のナイフ形石器など出土している(長池遺跡)。

かつて飾西(しきさい)宿の中心はこの長池の辺りであったったが、長池の開削工事により長池の西方約1キロメートル、現在の笠寺の在る辺りに移ったという。笠寺(薬師堂)も元は長池の傍に在ったと伝え、平安時代に播磨大椽(はりまのだいじょう)巨智宿禰延昌(こちのすくねえんしょう)が当地に笠寺を建立、大薬師堂を寄進したことに始まるという。しかし、その後笠寺は焼失。江戸時代に薬師堂のみが現在の地に移された。

余談だが同じ名前の、岡山県の旧瀬戸町(現 岡山市東区)にある「長池」、東京の八王子市にある「長池」も心霊スポットとして知られている。

参考データ
国コード282012161
兵庫県ID20140295
築造年代不明(大正元年(1912)改修)
型  式ゾーン型(傾斜遮水ゾーン型) / 谷池
天 端 幅4.3m
堤  高5m
堤 頂 長120m
総貯水量25000m3
満水面積3.23ha
(参考:『兵庫県「ため池の保全等に関する条例」』、『兵庫県「ため池データベース」』、「全国農業用ため池マップ」)




2020/11/06 追記
長池の道を挟んだ所にある墓地にも幽霊が出るという。



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