千守踏切

千守踏切
JR須磨駅の東250メートルほどのところに千守(ちもり)踏切がある。
踏切のすぐ南には須磨海水浴場が広がっている。
須磨周辺のJR神戸線の踏切には幽霊の噂が多く、西から千守踏切、宿上道踏切、西天神踏切、離宮道踏切、一の手西踏切とあり、これらの何れの踏切にも幽霊が出るという噂がある。
かつて、ある女性が須磨の海へ身を投げた。しかし死にきれず、ずぶ濡れの体を引きずるようにふらふらと目の前にある踏切へと入って行った。直後、轟音と共に踏切へ進入してきた電車に撥ねられ、女性は亡くなった。

それからどれくらいの時間が経っただろう。いつの頃からか、千守踏切に女性の幽霊が出るという噂が囁かれ出した。
目撃者の話によると、その姿は海から上がってきたばかりのように全身がびっしょりと濡れているという。

国土交通省の「踏切安全通行カルテ」だけを見て死亡者数を判断してしまったが、同カルテが公表されたのは平成28年(2016)6月(注.1)。統計を取る遥か以前にここで亡くなられた方がいた可能性は否めない。
大正時代から昭和時代初期にかけて、須磨海岸付近では自殺が多発していた。これは、大正4年(1915)に起きた「須磨の仇浪」と呼ばれる母子心中事件の影響によるものとされている。当時の記録によると、須磨全体で大正15年(1926)に自殺者50人・自殺未遂者67人、翌昭和2年(1927)には自殺者67人・自殺未遂者127人を数えた。また、昭和4年(1929)9月の新聞では、同年の年間自殺者がその時点で既に37人に達していたと報じられている。当時の傾向として、女性は入水自殺、男性は鉄道への飛び込み自殺が多かったという。これを受け、海岸や線路沿いには、神戸婦人同情会によって「一寸(ちょっと)待て 死なねばならぬ事情のある方は一度来て下さい」と書かれた救済の立札が設置されていた。

千守踏切と須磨駅の中間辺りには、小さなお堂に地蔵尊が三体お祀りされている。

参考に掲載した「踏切道安全通行カルテ「千守踏切」」のURLが”chimori”ではなく”senju”になっているのが何かモヤモヤする……

参考
・国土交通省 報道発表資料 「踏切安全通行カルテ」の公表について
http://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_000705.html
・(別添1)踏切安全通行カルテ作成一覧表(pdf形式)pdf形式
http://www.mlit.go.jp/common/001135188.pdf
・踏切道安全通行カルテ「千守」(pdf形式)
https://www.kkr.mlit.go.jp/road/fumikiri/karte2/237_hyogo_senju.pdf

参考データ

参考データ
道  路  名西須磨方面第8号線
鉄道路線名山陽線
踏 切 種 別第1種
踏  切  長16.5m
横 断 本 数4本
交  差  角90度
道 路 線 形左道路 直線
右道路 直線
幅員 左道路歩道部(起点寄)0.0m
車道2.8m
歩道部(終点寄)0.0m
幅員 踏切道歩道部(起点寄)0.0m
車道2.5m
歩道部(終点寄)0.0m
幅員 右道路歩道部(起点寄)0.0m
車道6.3m
歩道部(終点寄)0.0m
自動車交通量59 台/日
歩行者交通量787 人/日
鉄道交通量697 本/日
踏 切 事 故件数:0 / 死者数:0 (R3年9月末 時点)(注.1)
踏切保安設備賢い踏切
踏切支障報知装置(手動)
高規格保安設備 障害物検知装置(光式)
開かずの踏切 (R3年9月末 時点)
(参考:『踏切道安全運行カルテ(千守踏切)』国土交通省 近畿地方整備局)

2026/06/08 加筆再編集。

注.1 
平成19年(2007)4月、国土交通省は、緊急に対策が必要な踏切1,960箇所を抽出・公表し、安全対策を実施。
平成28年(2016)6月、「踏切安全通行カルテ」を公表。
注.2 
女性の幽霊の噂は私が知る限り平成21年(2009)以前よりある。

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