貴○荘(跡)

整地作業中の貴○荘 数ある兵庫県の心霊スポットのなかで、知名度だけでいけば「ユネスコ」が東の横綱なら、西の横綱はここ「貴○荘」か「武家屋敷」ではないかと思われる。
ただ、ここでご注意いただきたいのは、本項に登場する貴○荘は現存する貴○荘とは別である。

現存する貴○荘の県道を挟んだ向い側の山の斜面に、かつて貴○荘の旧館(別館とも山荘とも言われる)が在った。いつ頃に閉鎖されたのかは定かではないが、長い間使われないまま放置されていたという。
今から十数年前(詳細不明)のこと、一人の女性がこの閉鎖された旧館の二階の一番奥の部屋で暴走族に暴行されるという事があった。悲しみのあまり女性はりその場で自らの命を絶った。
それから間も無く、この閉鎖された旧館の二階の窓から下の県道を走る車を恨めしそうに見詰める女性の霊がたびたび目撃されるという話が囁かれだした。また、屋上から下の県道を見詰めている女性の姿を目撃したという人もあったという。
それは、無念の最後を遂げた女性の霊が自分を襲った暴走族を探しているのだという。
さらには、夜にこの貴○荘の前を車で走ると白い人影が横切る事があるという。そして、その人影を見てしまった者は必ず事故に遭うのだという。

現在も営業中の貴○荘 そんな噂が立ってからというもの、この旧館はすっかり若者達の肝試しの場となっていった。
真偽のほどは定かではないが、友達に肝試しに連れてこられた女子高生が二階の床を踏み抜き一階のトイレに転落して死亡するという事故があったという。また、よくある話だが肝試しに訪れた若者が帰りに事故に遭ったという話もいくつか耳にした。
しかし、私の調べた範囲では暴行された女性が自殺したと言った話や、肝試しに来た女子高生が転落死したと言った話についてはいずれも事実確認を取ることは出来なかった。

それなりに高かった貴○荘の知名度だが、平成4年(1992)にアポロン(後のバンダイ・ミュージックエンタテインメント)より発売された『証言! 私は恐怖を体験した!!』(廃盤)というVHS作品で取り上げられたことにより一躍全国区(と言えばオーバーだが)になったと思われる。
作品では、兵庫県のAという町の丘陵地に残された、建設されて使われないまま放置されたような家畜舎の廃墟(「異説 山の牧場」参照)、建設途中で工事を中断された廃墟となったビル、そして女性が殺害されたという(作品では自殺では無く他殺となっている)廃墟となった幽霊旅館(=貴○荘)の現地リポートが行われている。
夜間の貴○荘でのリポートでスタッフが女性の叫び声を聞いたというのだが、不思議な事に収録中のビデオには音声(叫び声)が入っていなかったということである。
(※ 作品中ではライブ音声が全てカットされている…)

平成13年(2001)の暮れも押し迫ったある日、貴○荘(旧館)を訪れてみた。
かつて旧館の廃墟があった場所にはパワーショベルやブルドーザーの重機が停まり、辺りは黄土色の真新しい土が盛られ、整地作業の最中であった。

忌わしい思い出の場所は解体撤去され跡形無く整地されてからも尚、女性の無念の思いはここに留まっているといわれ、跡地には新たに別の建物が建設される予定だったそうだが、工事に当った作業員らに怪我や原因不明の体調不良が続出したことから工事は一時中断。その後、御祓いを行ってもらったがこれらは一向に治まることが無く、結果工事は中断されたということだった。
空き地となった今でも、この跡地を撮影したら女性の霊が映っていたという話もある。
ここが空き地のまま手付かずになっている本当の理由は、ここが「市街化調整区域」或いは「用途地域」のために、新しく何かを建てる事が出来ないからだといった話もあるが詳しい事は分からない。
平成27年(2015)改めて現地を訪れた時は雑草の生える空き地のままだった。

現存する貴○荘(当時は兵庫県○科医師国民健康保険組合保養所 貴○荘)は売却されたのか、現在は霊○会系教団のひとつ霊○会の分派、宗教法人正○大○会の会館となり、旧貴○荘跡地も同団体の管理下にあるようである。


実は、今回の探訪には後日談がある。
その話については、 体験談「貴○荘 後日談」 として掲載しました、ご興味を持たれましたらお読みいただきたい。


2010/10/27 追記
2018/03/14 加筆再編集



貴○荘の画像はこちら(外部リンク)
【 Ruins 】 ⇒貴○荘





本ページはフレーム構成となっております。
左端にメニューが表示されていない場合はこちらからどうぞ。